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2017-09-22

志太の家 

藤枝の大きな通り沿いにある敷地に、店舗と住宅を別々に建てる計画です。

店舗は大手の建設会社が設計施工し、住宅の設計を私が引き受けました。

敷地模型の鳥瞰。模型をつくることで光の入り具合や、全体のバランスをみていきます。

実際に建つ姿はほぼ模型通りになります。

基本設計の段階で、季節ごとに敷地の日影をシュミレーションして確かめます。

冬に暖かい日射しが入るように大開口をつくり、

夏は日射しを遮るために深い軒を設けます。

いい機会なので、土地家屋調査士のSさんに入ってもらい、敷地の測量とともに、

昔から曖昧だった隣地との境界線を決めました。井戸水の水質調査もしてもらいます。

思入れのある樹木や庭石をあらかじめ聞き、解体時によけて保存してもらいました。

今回は、マリア様を囲む溶岩石を活かしての庭づくりを目指します。


地鎮祭を行い、いよいよ工事開始です。

化粧梁につかう天竜杉を森町のアマノ製材へ見に行きます。

天竜杉は良質の大きな丸太が多く、赤身の大きな断面・長材がとれます。

天然乾燥材の色つやと香りは格別です。

 構造計算(許容応力度)により基礎の配筋の太さやピッチ、本数もだしてもらいます。

耐震等級3の基礎配筋の強固すぎる見た目に、近所の方にビルでも建つのか…と聞かれます。

晴天のなかの上棟、一生に何度も味わえない瞬間なので1日現場にいます。

屋根はガルバリウム鋼板のタテハゼ葺き。太陽の熱を建物内に伝えないため、

透湿性のある防水遮熱シート上に空気層をつくり、棟から排熱・排気しています。

壁にも通気層をつくり、排熱・排気を促します。

この通気層が、夏涼しく冬暖かい家になる

基礎断熱。基礎内は外気が入らないように断熱・気密をしています。

家全体を暖かいダウンのジャケットでくるんでいるようなイメージです。

基礎内と室内の空気を循環させるため、床板に吹出口をつけます。

ホコリがたまるので取り外し式にしています。

住まいの温熱環境を整えるには、断熱だけでなく気密も大切です。

気密シートで、空気の漏れを防ぎます。

給水給湯と雑排水管(トイレ以外)にはヘッダー方式を採用。

浴室のタイル選び。建て主さんとの打ち合わせをもとに、

あらかじめ候補を選んでおきます。

玄関の上がり框は桧。きれいなピンク色の無節でした。

食堂の天井にヨシ。涼し気で杉の梁によく合います。

棟梁のOさん、室内の木枠をすべて手で加工しています。

詳細図と1㎜も違わない木製建具の鴨居。

外の木部には色もちの良い自然塗料(プラネットカラー)をつかいます。

建具屋さんの作業場で最終的な打ち合わせ、

雨戸が出来上がっていました。

木を丸太買いしている建具屋さんのIさん。

1枚板のカウンターやテーブルもつくってくれます。

照明の調光スイッチ。

コントローラーは、このタイプがいちばん使いやすいと思うアナログ派です。

ロフトの絨毯選び。ゴロゴロできるロフトです。

2階の手洗い、座ってお化粧ができます。

薪ストーブの煙突を設置。煙突の支え金物がシンプルになりました。

煙突は二重断熱なので高温にはならず、触れるくらいの暖かさ。

障子は吉村順三さんの障子を少し細目にアレンジしています。

シンク横にボウルやザルを収納できるようにすると使い勝手がよい。

大皿を縦に収納できる引出し。仕切りは自由に替えられます。

私もつかっていますが、コンロ横にあるので、大きいお皿もサッと取り出せます。

シンクの天板は厚さ1.2㎜のステンレス一体成型。

シンク上にのせて使うまな板もオーダーします。

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