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大切にしていること

1.緑を楽しむ住まい

日々の暮らしの中で何気なく緑や自然に接することを大切にして設計しています。
新緑は春の訪れをつげ、おい茂った葉が夏のきびしい陽射しを遮り、秋には鮮やかな紅葉が目を楽しませ、冬枯れの庭は室内に暖かい陽射しを届けます。
四季のうつり変わりや、一日の光の変化を感じられる家は、暮らしに潤いを与え、他に変えがたい豊かさをもたらしてくれると考えています。

家と庭を一体に設計する
緑を楽しむ住まいは、家と庭の関係を丁寧に考えることが大切です。
庭も家の一部として設計し、窓から見える風景や、玄関へと続くアプローチまわりの景色、家の印象を変える緑の存在をある程度想定をして設計をしていきます。
敷地の大きさが限られて広い庭がとれなくても、借景をとり入れる、玄関の横に一本の樹を植える、窓先に花壇をつくる、緑のスクリーンをつくるなど工夫は様々です。

開口部のしつらえ
開口部は内と外をつなぐ境界です。風景を切り取る額縁となり、光や風を取り入れ、熱環境を左右するフィルターでもあります。これらのことを考慮し、適切な位置に適切な大きさの開口部をしつらえることを大切にしています。
緑を楽しむ大きなガラス戸、夏夜の涼しい風を取り入れる地窓、部屋全体を均一に照らしてくれる高窓、そして外からの光や風、視線だけではなく室内の熱環境も調節してくれる障子や簾戸(すど)。
建具を工夫することで室内環境は大きく変わり、四季それぞれの楽しみも生まれます。

2.「静けさ」のある空間

「静けさ」とは、そこにいるだけで気持ちが落ち着き、ゆっくりとした時間をすごせること。
設計するときに心がけているのは、窓・壁・家具・照明・庭・設備・・・すべてをバランスよく保ち、暮らしの背景となるシンプルで居心地のよい空間をつくること。主役は家ではなく、そこに住む人です。
住まいを恰好よくつくるのではなく、住む方がここちよく快適に過ごせるように、建物とそれに関するすべてのことに気を配り、バランスを図ることが私の役目だと思っています。

暮らしを支える造り付け家具
造り付け家具の良さは、住む方の生活に合わせられること、雰囲気が木の家によく馴染むことです。
私たちは、収納家具はもちろん、キッチンやテーブルなど暮らしを支える家具の設計もしています。
家具を丁寧に設計することは、暮らしをよりよくすることにつながります。
お持ちの家具を使う場合も、寸法や雰囲気から置く場所や使い方を一緒に考えていきます。

3.ずっと心地よい住まい

人が心地よさを感じるとき、目に見えない室内の温熱環境が大きくかかわっています。
1年ずっと心地よい住まいを、自然の力と建築的な工夫、緻密な温熱計算、また住まい手に建具を開けたり閉じたり調整してもらうことで、つくりだすことができます。
冬は布団からでても、カーディガンを1枚羽織れば、家中を快適に過ごせます(外気温0°のとき室内温度が15度前後)日中の太陽光をたくさんとり入れることで、陽だまりのような暖かさを夜まで維持できます。
夏の強い日射しを遮り、窓をあけ、室内に風を通すと、日影にいるようなひんやりとした涼しさを感じることができます。夜は、夜の風向きと防犯を考えた窓から風をとりこみ、エアコンなしの夜を過ごせます。このように暮らす人が、内外の建具を開けたり閉めたりして室内の環境を整えることが、暮らしの快適さにつながり、四季を移り変わりを感じる楽しさにつながります。

パッシブデザン
太陽の光や暖かさ、自然風、住まいのまわりの環境を積極的に利用して、暮らしに必要な「明るさ」「暖かさ」「涼しさ」「新鮮な空気」を取り込む手法をパッシブデザインと言います。
住まいの設計では、なるべく機械設備に頼らない、自然のエネルギーを活用した、小さなエネルギーで快適に暮らせるパッシブデザインを目指していきたいと考えています。

1.断熱・気密
2.自然風の利用
3.昼光利用(太陽の光)
4.日射遮蔽(夏の日射を遮る工夫)